調理 · 安全
ステーキ肉が傷んでいるかの見分け方
生のステーキ肉が傷んでいるのは、酸っぱいにおい、腐敗臭、アンモニア臭がするとき、べたつきやぬめりがあるとき、カビが生えているときです。色だけでは確かなサインにはなりません。牛肉は空気に触れるだけで茶色や灰色に変わるからです。4 °C / 40 °F以下で保存すれば、販売期限の表示にかかわらず、生のステーキ肉は冷蔵で3–5日、ひき肉は1–2日もちます。
早わかり
- 冷蔵、生のステーキ肉
- 4 °C / 40 °F以下で3–5日
- 冷蔵、牛ひき肉
- 1–2日
- 冷凍、−18 °C / 0 °F
- 安全性は無期限。品質がよいのは4–12か月
- 確かなサイン
- 酸っぱいにおいや腐敗臭、ぬめり、カビ
- それだけではサインでない
- 茶色や灰色の変色
傷むことと危険なことは同じではない
生の牛肉で問題になる細菌は2種類あります。腐敗菌(主にPseudomonas(シュードモナス)と乳酸菌)は冷蔵庫の中で肉の表面に増え、肉を不快にする異臭、ぬめり、酸味を生みますが、人が病気になることはまれです。病原菌、たとえばSalmonella(サルモネラ)やE. coli O157:H7(腸管出血性大腸菌O157)は、少ない数でも人を病気にし、においにも色にも食感にもまったく現れません。
そのため、五感は一方向にしか役に立ちません。においや手ざわりがおかしいステーキ肉は捨てるべきです。しかし、見た目もにおいも問題ないステーキ肉が安全だと証明されたわけではありません。病原菌を抑えるのは時間と温度であり、だからこそ、どんな点検よりも冷蔵の日数と低温流通(コールドチェーン)が大切です。
色:正常なものと、そうでないもの
牛肉の色は、筋肉の中の色素ミオグロビンによるもので、酸素によって変わります。切りたての牛肉は紫がかった赤で、空気に15–30分触れると鮮やかなチェリーレッドに「ブルーミング」します(オキシミオグロビン)。数日たつと、あるいは酸素があまり届かないパックの中心部では、茶色や灰色になります(メトミオグロビン)。3つとも正常な色です。
つまり、真空パックの中の紫色のステーキ肉は新鮮で、開けて数分で赤くなります。牛ひき肉のパックの内側が灰色で外側が赤いのは酸素不足で、傷んでいるわけではありません。冷蔵庫に数日入れておいたステーキ肉の表面が茶色いのは時間がたっているしるしで、においと手ざわりが問題なければ、捨てる理由ではなく早めに焼く理由です。スライスした肉の表面の虹色の光沢は、切った筋線維で光が屈折しているだけで、腐敗ではありません。
正常でないもの:緑色、灰緑色、黒色の斑点、ふわふわしたカビの点(白、緑、黒)、そして悪臭やべたつく表面をともなうくすんだ色です。
においと手ざわり
新鮮な生の牛肉は、かすかに鉄と脂のにおいがするか、ほとんど無臭です。傷んだ牛肉は酸っぱい、チーズのような、硫黄のような、アンモニアのような、あるいははっきりした腐敗臭がし、表面に近いほどにおいが強くなります。覚えておきたい例外は真空パックの牛肉です。開けたとき、閉じこめられていたガスでかすかに酸っぱい「密封臭」がすることがありますが、数分で消えます。空気に10–15分さらして洗っても消えなければ、肉は傷んでいます。
新鮮な牛肉の表面はしっとりしていますが、べたつきません。指に残るぬめりやべたつく膜は細菌の集まりで、傷んでいる確かなサインです。ふくらんだ真空パックは中で細菌がガスを出したということなので、開けずに捨てます。
ドライエイジングした牛肉は別のルールに従います。黒っぽく硬い外皮と、ナッツのようなやや独特のにおいこそがこの工程の目的で、外皮は焼く前に削り取ります。ドライエイジングの記事を参照してください。
保存できる期間
| 牛肉 | 冷蔵、4 °C / 40 °F | 冷凍、−18 °C / 0 °F |
|---|---|---|
| 生のステーキ肉、ロースト用の塊 | 3–5日 | 品質がよいのは4–12か月 |
| 生のひき肉 | 1–2日 | 3–4か月 |
| 真空パック、未開封 | パックに表示された消費期限まで | 上と同じ |
| 焼いたステーキ(残り) | 3–4日 | 2–3か月 |
ラベルの期限表示
アメリカでは、肉の日付の多くは安全ではなく品質についてのものです。sell-by(販売期限)は店が商品を並べておける期間を示し、best-if-used-byは品質が最もよい時期を示します。USDA(米国農務省)は、販売期限にかかわらず、生のステーキ肉は購入から3–5日以内、ひき肉は1–2日以内に調理するか冷凍するよう勧めています。欧州連合とイギリスでは、生肉のuse-by(消費期限)は安全のための期限で、過ぎてはいけません。
冷凍すると時間が止まります。−18 °C / 0 °Fで冷凍した肉は無期限に安全ですが、品質は少しずつ落ちます。冷凍焼け、つまり包装の悪い肉にできる乾いた灰褐色の部分は水分が失われたもので、危険ではありません。その部分は調理の前か後に切り取ることができます。
冷蔵庫の外に出しておく時間
細菌は4 °Cから60 °C(40 °Fから140 °F)のあいだで最も速く増えます。USDAの指針では、生肉を冷蔵庫の外に置くのは2時間まで、32 °C / 90 °Fを超える場合は1時間までです。焼く20–30分前にステーキ肉を出しておくのは、この範囲内です。
加熱しても傷んだ肉は元に戻りません。熱でほとんどの細菌は死にますが、においは消えず、熱では壊れない毒素を残す細菌もあります。食品安全機関のルールは短く、迷ったら捨てるです。適切な温度まで加熱する方法はステーキの温度の記事で扱っています。
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よくある質問
茶色く変色した牛肉は腐っていますか?
それだけでは腐っているとは言えません。牛肉は色素が酸素と反応すると茶色になります。においが普通でぬめりがなければ、調理して大丈夫です。早めに焼きましょう。
生のステーキ肉は冷蔵庫で何日もちますか?
4 °C / 40 °F以下で3–5日、ひき肉は1–2日です。真空パックの牛肉は、未開封ならパックに表示された消費期限までもちます。
腐った牛肉はどんなにおいがしますか?
酸っぱい、チーズのような、硫黄のような、アンモニアのような、あるいは腐敗したにおいです。新鮮な牛肉はかすかに鉄のにおいがするか、ほとんど無臭です。
販売期限を過ぎたステーキ肉は食べられますか?
販売期限(sell-by)は店のための日付です。生のステーキ肉は購入から3–5日以内に調理するか冷凍し、焼く前ににおいと手ざわりを確かめます。
真空パックの牛肉を開けるとにおうのはなぜですか?
閉じこめられていたガスでかすかに酸っぱいにおいがしますが、数分で消えます。空気に10–15分さらしても消えなければ、肉は傷んでいます。
出典
6
- USDA Food Safety and Inspection Service. Safe Minimum Internal Temperature Chart. 2023. www.fsis.usda.gov/food-safety/safe-food-handling-and-preparation/food-safety-basics/safe-temperature-chart
- McGee, Harold. On Food and Cooking: The Science and Lore of the Kitchen, rev. ed. New York: Scribner, 2004.
- Toldrá, Fidel (ed.). Lawrie's Meat Science, 8th ed. Duxford: Woodhead, 2017.
- USDA Food Safety and Inspection Service. The Color of Meat and Poultry. Washington, DC.
- USDA Food Safety and Inspection Service. Food Product Dating. Washington, DC.
- USDA, Cornell University and Food Marketing Institute. FoodKeeper (storage times). FoodSafety.gov. www.foodsafety.gov/keep-food-safe/foodkeeper-app